レイ
「てめえらの血はなに色だ─っ」
 南斗六星のひとつ南斗水鳥拳の使い手。水鳥拳の動きは水面に浮かぶ水鳥のごとく優雅華麗だが、その拳の威力は比類なき残虐非道の必殺拳。大気の中に真空波を作り出し、脅威的な速度と鋭利な拳で敵を斬撃する。

 自分の両親を殺し、妹のアイリを連れ去った「胸に七つの傷を持つ男」を追い続けるレイ。その怒りにより南斗水鳥拳の切れはいよいよ増していった。だが、放浪のさなか出会ったケンシロウとの友情。そしてマミヤとの出会い。レイの宿星「義星」が本来の輝きを取り戻してゆく。

 しかし人のために生きる義の心が、たとえレイの望んだことであり宿命であったとはいえ、彼の命を縮める結果となってしまった。圧倒的劣勢でありながら、仲間を守るためにラオウに立ち向い、死の秘孔により余命わずかな身とされてしまうのである。それでもなお、愛するマミヤの汚敵ユダを滅し、最期は誰にも死に様を見せずに倒れていった。

 死してもなお、義星レイの輝きは、ケンシロウやマミヤの心の中で失われてはいない。